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動物アレルギー

最終更新日:
2021年01月27日
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2021/01/27
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概要

動物アレルギーとは、動物の毛やフケ、糞尿などの体成分がアレルゲンとなって引き起こされるアレルギー症状の総称です。アレルゲンとなり得る動物は犬、猫、鳥、うさぎなどさまざまで、アレルゲンとなっている動物の名前を指して犬アレルギー、猫アレルギー、鳥アレルギー、うさぎアレルギーなどと呼ばれることもあります。 

動物アレルギーの症状はどのようなアレルギー疾患が引き起こされるかによって異なり、くしゃみや鼻水などの鼻の症状(アレルギー性鼻炎)や、皮膚のかゆみ湿疹といった皮膚の症状(アトピー性皮膚炎)、咳などの呼吸器症状(気管支喘息)などがあります。また、まれにアナフィラキシーと呼ばれる重篤なアレルギー症状が現れることもあります。

原因

動物アレルギーをはじめとしたアレルギー反応は、免疫系と呼ばれる体の防御反応が異常にはたらくことで起こります。本来、免疫系は体内に侵入した異物に対して抗体や免疫担当細胞などがはたらき、体を守る仕組みです。アレルギー反応は、これら異物に対して過剰な免疫系がはたらくことで、体にさまざまな障害をもたらします。

このようなアレルギー反応を起こす物質をアレルゲンと呼びます。動物アレルギーは動物の毛、フケ、糞尿などの体成分がアレルゲンとなります。

動物アレルギーを発症する要因は、遺伝的な要因と環境的な要因が関与します。動物アレルギーにかかわらず、家族に何らかのアレルギー疾患がある場合、アレルギー疾患にかかりやすくなります(遺伝的な要因)。また、アレルギーの発症はアレルゲンに触れる頻度が高いほどリスクが高くなります。動物アレルギーも原因となる成分に触れる機会が多くなることで、発症につながる可能性が高くなります(環境的な要因)。

症状

動物アレルギーの症状は、どの臓器に現れるかによって異なります。一般的によく見られる病気はアレルギー性鼻炎アトピー性皮膚炎、気管支喘息などです。

アレルギー性鼻炎

くしゃみと鼻水、鼻づまりを主な症状とします。鼻水はさらさらとした水のような状態であることが特徴です。

アトピー性皮膚炎

皮膚にかゆみを伴う湿疹を繰り返します。湿疹は目や耳のまわり、首、ひじやひざのくぼみなどにできやすいことが特徴です。

気管支喘息

空気の通り道である気道が狭くなることで咳を繰り返したり、喘鳴(呼吸時にぜいぜい、ヒューヒュー音がすること)、呼吸困難を生じたりします。

検査・診断

動物アレルギーが疑われる症状が現れたら、問診の内容を基に関与が疑われるアレルゲンを推定し、血液検査や皮膚テストによって原因となっているアレルゲンを推測します。皮膚テストは、疑われるアレルゲンから抽出した成分を皮膚で反応させる試験で、アレルゲンであれば皮疹や発赤などの反応が見られます。

また、血液検査ではIgE抗体が測定されます。この検査では疑われるアレルゲンに対するIgE抗体(即時型アレルギー反応を引き起こす抗体)の有無を評価し、アレルギー症状を引き起こす可能性があるアレルゲンを調べることができます。

治療

動物アレルギーと診断された場合、原因となるアレルゲンを回避することがもっとも基本的な治療方法となります。それと同時に、治療薬により症状を和らげる治療を行います。

アレルゲンの回避

アレルゲンとなっている動物との接触を控えます。ただし、家庭で飼っているペットが原因となっている場合は接触をなくすことは難しいため、症状の程度に応じて飼育方法を工夫し、接触を回避できるようにするとよいでしょう。また、動物の体成分が床や壁などに付着することもあるため、小まめに掃除をすることでアレルゲンを減らすことができるでしょう。空気清浄機も効果的です。

薬物治療

症状に応じて、抗ヒスタミン薬の内服や点鼻(アレルギー性鼻炎の場合)、ステロイド外用薬(アトピー性皮膚炎の場合)、吸入ステロイド薬(気管支喘息の場合)などの薬物が使用されます。

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