しょうにがいはんへんぺいそく

小児外反扁平足

最終更新日:
2017年04月25日
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2017/04/25
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概要

小児外反扁平足とは、立っている状態で土踏まずがはっきりせず(扁平足)、足の(かかと)を後ろから見たときに外を向いていること(外反)を指します。

原因

足の裏を構成する筋力が弱かったり、骨同士をつなぐ靭帯(じんたい)が柔らかかったりすることを原因として発症します。

足の形を横から見ると、足の裏はアーチ状の形状をしています。足の裏のアーチは、歩いたり立ったりするときにクッションとしての役割を果たし、衝撃を吸収するようにできています。
足の裏のアーチを正常に形づけているのは、足の骨をつなぐ靭帯や筋肉です。歩きはじめのころは、靭帯や筋肉が未発達であり扁平足気味であることは少なくありません。しかし、年齢を重ねてもアーチの発達がうまくいかないと、起立したときに骨同士のつながりがいびつになり、踵の骨が外向きに向いてアーチが崩れてしまいます。

靭帯や筋肉が柔らかい理由として、個々人の体質の差もありますが、先天的な原因を根本に抱えている場合もあります。たとえば、ダウン症候群のお子さんは関節が柔らかい傾向があり、外反扁平足を発症することがあります。また、垂直距骨(すいちょくきょこつ)と呼ばれる先天性疾患を原因として外反扁平足に至ることもあります。

症状

外反扁平足の症状は、寝ているときにははっきりせず、立っているときや歩いているときなど重力が足にかかる状態ではっきりします。

立っているときに、外反と呼ばれる踵の骨が外側を向いた状態になります。また、骨の重なりが崩れてしまうことと関連して、本来形成されるべき足の裏のアーチが形成されず土踏まずがはっきりしない、足の裏が平坦な状態(扁平足)になります。

外反扁平足では症状を自覚できないこともありますが、転びやすい、疲れやすいなど、歩行に関連した支障が生じることもあります。足に負担がかかることと関連して、膝や股の関節にも痛みなどの症状が出現することもあります。また、年齢を重ねても外反扁平足が改善しない場合、外反母趾(がいはんぼし)の原因になることもあります。

検査・診断

立っている状態の足を詳細に観察することで診断します。具体的には、踵の骨が外側に向いている状態と土踏まずの消失がないかどうかを確認します。また、骨の状態を詳細に判断するために、立った状態でレントゲン写真を撮影することもあります。

そのほか、原因疾患が疑われる際には踵以外に関しての検査も検討されます。たとえば、ダウン症候群が考えられる場合には、染色体検査などが検討されます。
 

治療

小児外反扁平足は、年齢によって筋肉や靭帯が発達すると共に改善することが期待できます。外反扁平足の状態が強い場合には、足の発達にあわせて靴(ハイカットシューズなど)や中敷き装具などの調整をします。

垂直距骨が原因となって外反扁平足が生じている場合、重症度によっては手術も検討されます。筋力・靭帯の発達には時間がかかるため、外反扁平足の改善にも時間を要します。
 

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