かんぴしょう

柑皮症

最終更新日:
2017年04月25日
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2017/04/25
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概要

柑皮症(かんぴしょう)とは、β-カロテン(carotene)を多量に含む食物を過剰摂取した際に、手足が黄色になる状態をいいます。高度になると手足以外に顔や爪なども黄色になることがあります。

原因

柑皮症の原因は食物中に含まれるβ-カロテンであり、蜜柑や人参、パセリ、かぼちゃ、海苔などの過剰摂取が原因となりえます。1日30mg以上のβ-カロテン摂取、あるいは血中のβ-カロテンが4.0mg/l以上の濃度となったときに柑皮症が生じるとされています。

高脂血症、甲状腺機能低下症、腎疾患、糖尿病などではβ-カロテンの代謝異常が生じ、血中濃度が高まるため、柑皮症を生じる可能性があります。また、神経性食欲不振症では、偏食によるβ-カロテンの過剰摂取に、甲状腺機能低下症が合併し、柑皮症を生じることがあります。β-カロテンを多く含む栄養補助食品や野菜ジュースの長期に及ぶ過剰摂取でも生じることがあるため、近年若者の間で流行している「ジュースクレンズダイエット」のような、野菜ジュースのみを連日飲み続ける生活を不適切に行った場合でも起こり得ます。

症状

主に手掌(手のひら)や足底(足の裏)を中心に、肘や膝、額、指の関節、鼻唇溝(ほうれい線)などが黄色を呈するようになりますが、全身が黄色になることはまれです。黄疸では眼の結膜が黄色くなるのに対し、柑皮症は黄色くならない点で区別されます。

検査・診断

血中β-カロテン濃度の測定により診断可能ですが、実際にはβ-カロテンを多く含む食品の摂取歴などによって判明することが多く、ダイエット歴なども偏食のヒントになります。

治療

β-カロテンの過剰摂取の中止、偏食の改善により自然に改善します。また、高脂血症や腎疾患、甲状腺機能低下症糖尿病などがある場合には、それらの治療により軽快します。

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