けっせんせいがいじかく

血栓性外痔核

最終更新日:
2023年11月02日
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2023/11/02
更新しました
2017/04/25
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概要

血栓性外痔核とは、血栓(血の塊)が形成される外痔核の一種です。外痔核は歯状線(直腸の粘膜と皮膚の境界線)より外側にできるを指します。長時間トイレで座っている、多量の飲酒をして下痢をきたすなど、肛門周囲の静脈に負担をかけている場合に発症しやすい病気です。

血栓性外痔核を発症すると強い痛みや腫れが突然現れます。基本的に生活習慣の改善や軟膏、坐薬などを用いた保存療法が行われますが、痛みや腫れの程度によっては外科的手術が行われることもあります。

原因

肛門に過剰に圧力がかかり、それによって血栓が形成されることで発症します。また、血栓性外痔核をはじめとする外痔核は、肛門周囲の静脈に負担がかかる生活習慣を送っていると発症しやすいとされています。

  • 排便時にいきむ
  • トイレに長時間座っている
  • 体を冷やしている
  • 長時間座った姿勢でいる
  • 多量の飲酒

症状

突然、肛門周囲に強い痛みや腫れといった症状が現れるのが特徴です。

痛みは血栓ができてから1〜4日でピークを迎えることが多いといわれています。経過とともに核のサイズが縮小し、それに伴い疼痛が改善します。ただし、腫れやしこりのみで痛みを伴わないケースもあります。

排便時などに血栓を覆っている膜が破れて出血することがありますが、血栓性外痔核によるものであれば基本的にすぐに血は止まります。

検査・診断

これまでの病歴を伺うとともに、視診や触診、指診、肛門鏡検査などで肛門やその周囲の状態を確認して診断を行います。血栓性外痔核だけが腫脹している場合と、嵌頓痔核(かんとんじかく)に伴い血栓を生じている場合があるので、内痔核の有無を観察する必要があります。

排便後にもしばらく出血が続く、便に血液が混ざっているといった症状がある場合には大腸がんが疑われるため、大腸内視鏡検査などが行われます。

治療

血栓性外痔核の治療は保存療法と外科的治療に大きく分けられ、血栓が大きかったり、強い痛みがあったりする場合には外科的治療が検討されます。

保存療法

基本的には薬物療法と併せて生活習慣の改善で治療を行います。

薬物療法

血栓性外痔核は多くの場合、内服や軟膏薬とお風呂で患部を温める温浴を行うことで通常2〜4週間ほどで症状の改善が期待できます。また、症状の改善のためには、生活習慣を見直すことも重要です。

生活習慣の改善

症状の悪化を防ぐために見直すべき生活習慣のポイントは以下になります。

  • 便秘の改善
  • 便意を我慢しない
  • 長時間座ったままにならないようにする
  • 排便時は力まないようにする
  • 体を冷やさない
  • 水分をしっかり取る
  • お酒を飲み過ぎない
  • 食物繊維を摂取する

外科的治療

血栓性外痔核の大きさ、出血や痛みの程度によっては、早期に外痔核を切除する手術が推奨されるケースもあります。基本的に手術は局所麻酔をして行うことが可能です。

血栓性外痔核直上の皮膚を切開し、内部の血栓を取り除くことで腫脹の改善が期待できます。

予防

便秘の人や排便時に力んでしまう人は核の発症率が高い傾向にあります。また、長時間座って仕事をしていたり、重いものを持つことが多かったりと肛門周囲に負担がかかる生活習慣を送っている人も注意が必要です。

原因になるような生活習慣を見直すだけでなく、下痢や便秘をしないように規則正しい食生活をすることも心がけるとよいでしょう。

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