かっこんとう

葛根湯

最終更新日
2023年08月16日
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2023/08/16
更新しました
2023/08/15
掲載しました。

効果・効能

自然発汗がなく頭痛、発熱、悪寒、肩こり等を伴う比較的体力のあるものの次の諸症:

用法・用量

成人の場合、1日2~3回に分けて服用します。服用のタイミングは、食前(食事の1時間~30分前で胃に食べ物が入っていない状態)または食間(食事の約2時間後)です。服用する量は年齢や体重、症状の度合いによって増減します。

リスク

葛根湯を服用することで副作用が生じる可能性があるほか、ほかの薬を服用する際は飲み合わせで注意する必要があります。

副作用

発疹(ほっしん)や赤み、かゆみなどの症状が現れる可能性があります。これらの症状が現れた場合は服用をやめましょう。不眠、動悸、頻脈、発汗過多、全身の脱力感、精神の興奮、排尿障害などが生じる可能性があるほか、食欲不振や吐き気・嘔吐、胃の不快感など消化器系への影響が生じる場合があります。

また、低カリウム血症や血圧上昇、浮腫、体重増加などの偽アルドステロン症や、脱力感や手足の麻痺・けいれんを生じるミオパチー、AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTPの上昇などを伴う肝機能障害、黄疸(おうだん)などの重大な副作用が現れることがあるため、異常が認められた場合には医師に相談しましょう。

使用上の注意

葛根湯にはカンゾウが含まれているため、血清カリウム値や血圧値などに十分留意し、異常が認められた場合には投与を中止しましょう。カンゾウは芍薬甘草湯や補中益気湯、六君子湯などの漢方にも含まれます。生薬を摂取しすぎると思わぬ作用が生じる可能性があるため、ほかの漢方薬を飲む際は生薬の重複に注意しましょう。 

そのほか、狭心症(きょうしんしょう)心筋梗塞(しんきんこうそく)などの循環器系の障害がある場合またはその既往歴がある場合、重症高血圧症、高度の腎障害、排尿障害、甲状腺機能亢進症がある場合は、これらの病気や症状が悪化する恐れがあります。また、病後の衰弱期や体力が著しく衰えている場合は、副作用が現れやすくなる可能性があります。

著しく胃腸が弱い場合には食欲不振、胃の不快感、吐き気、嘔吐などが起こることがあるほか、食欲不振、吐き気、嘔吐のある人では、それらの症状が悪化する恐れがあります。発汗傾向が著しい場合では、発汗過多や全身の脱力感などが生じる可能性があります。ほかにも、湿疹や皮膚炎などが悪化する場合があります。

なお、経過を十分に観察し、症状・所見の改善が認められない場合には継続投与を避ける必要があります。また、服用量は個人の体調などによって異なるため、医師や薬剤師に相談しましょう。

成分

日局カッコン
日局ケイヒ
日局タイソウ
日局シャクヤク
日局マオウ
日局ショウキョウ
日局カンゾウ 

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