もうこうせいたいせん

毛孔性苔癬

同義語
毛孔性角化症
最終更新日:
2021年05月20日
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2021/05/20
更新しました
2018/07/04
掲載しました。
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概要

毛孔性苔癬とは、毛穴に一致して小さな盛り上がりが生じる状態のことを指します。かゆみや痛みなどの症状を引き起こすことはありませんが、見た目に鳥肌のような変化をきたします。若年者に多いですが、どの年齢層にもみられる病気です。

毛孔性苔癬は、審美性に問題を生じることから治療対象になることもありますが、自然に消失・消退することを期待して経過観察することもあります。治療を行う際には、皮膚を柔らかくすることを期待した外用薬が検討されます。

原因

毛孔性苔癬では、角質が毛穴の出口にあたる表面を中心にたまり、毛穴を塞いでしまいます。毛穴の出口が角質によって塞がれることで、表面から見た際に盛り上がって見えるようになります。

しかし、実際になぜ角質が毛穴を中心にたまるのか、その根本的な原因については完全には明らかになっていません。毛孔性苔癬の発症には、遺伝学的な体質、アトピー性皮膚炎乾燥肌などの皮膚状況、肥満などが関与していることも推定されています。また、薬剤の副作用として毛孔性苔癬が引き起こされることもあります。

症状

上腕や太もも、頬、お尻などを中心として、毛穴に一致した皮膚の盛り上がりや赤みとしての皮膚変化が生じます。見た目は鳥肌のようになり、触った際にやや硬くザラザラとした感触がします。

皮膚の症状は、ホルモンバランスの変化や皮膚の乾燥などによって、よくなったり悪くなったり変化します。具体的には、空気の乾燥しがちな冬には見た目の変化が強くなる傾向があります。

痛みやかゆみなどの随伴症状は基本的にはありません。成長するにつれて皮膚の見た目の変化も軽減し、目立たなくなることもあります。

検査・診断

基本的には皮膚の症状を詳細に観察することで診断されます。毛孔性苔癬では、上腕や太もも、頬、お尻などを中心として、毛穴に一致した皮膚の盛り上がりや赤みなどの変化が生じます。そのため、毛穴に一致した盛り上がり、全身の中での分布状況などを詳細に評価することが診断につながります。特別な検査を行わず、臨床経過から病気の診断をすることもあります。

治療

毛孔性苔癬は、審美性に問題を生じることから治療対象になることがある一方、自然に消失・消退することを期待して経過観察することもあります。

治療介入を行う際には、保湿剤や皮膚を柔らかくすることを期待した外用薬(尿素含有の角質軟化剤、サリチル酸ワセリンなど)が使用されます。外用薬の効果が見られない際には、レーザー治療やケミカルピーリングなどの治療方法が選択されることもあります。

毛孔性苔癬は、見た目の変化以外に症状がないため放置されることもあります。治療方法についてもさまざまなものがありますが、保険診療外のものもあり、期待できる治療効果も多様です。そのため、美容的な観点から気になる際には、専門の医療機関を受診して治療の可能性について相談することが大切です。治療を選択した場合は基本的には長期継続をしていくこととなります。

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