がんきゅうはれつ

眼球破裂

最終更新日:
2023年04月20日
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2023/04/20
更新しました
2017/04/25
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概要

眼球破裂とは、眼球に強い衝撃が加わった際に眼球を覆う組織が破れて内部の組織が飛び出す外傷のことです。眼球破裂を生じると痛みや出血とともに急激な視力低下を引き起こし、眼球内部の組織が漏れ出ることで涙が出やすくなります。治療は、破れた組織を縫い合わせることと感染症の予防が主体となりますが、基本的に視力が完全に元の状態に戻ることはありません。また、強い感染や炎症が生じるともう片方の目にも波及することがあるため、慎重な経過観察が必要となります。

原因

眼球破裂は、外傷により角膜や強膜(白目)が引き伸ばされて破れることで引き起こされます。

なお、眼球破裂が生じる場面は、交通事故、労働中の事故、スポーツによる他者との接触、けんかなどが挙げられます。

症状

外傷によって眼球破裂に至ると、眼球壁から眼球の内容物が突出します。そのため、強い目の痛みや出血とともに、内容物が漏れ出て“温かい涙”が出ると自覚するのも特徴の1つです。

眼球破裂に至ると急激な視力低下が引き起こされ、早急に適切な治療を行っても視力が完全に回復することはありません。

また、破れた眼球壁から目の内部に細菌感染が生じて強い炎症を起こしたり、網膜剥離(もうまくはくり)などを伴ったりすることもあります。さらに、受傷した目の感染症などによる炎症が長く続くと、もう片方の目にも炎症が波及する(交感性眼炎)こともあるため注意が必要とされています。

検査・診断

眼球破裂は眼内の感染症を防ぐためにも早急な対処が必要です。

診断は、細隙灯顕微鏡検査(さいげきとうけんびきょうけんさ)などで簡単にできますが、治療方針を決めるためにも超音波検査やCT検査で眼球壁や眼球内部の状態を評価し、ガラス片や金属片が目の中に入っていないか調べる必要があります。また、眼球破裂は目の周りの骨の損傷などを伴うこともあるため、合併症の有無を調べるためにも画像検査が必要です。

なお、眼球破裂は感染症を伴いやすいため、一般的には受傷時に全身の状態を把握する目的で血液検査を行います。

治療

眼球破裂と診断された場合は、目の内部にガラス片や金属片などの異物が入っている場合は取り除き、早急に傷口から眼球の内容物が漏れ出るのを防ぐ処置が必要です。基本的には、傷口を縫い合わせる手術が行われますが、細菌感染を防ぐために抗菌薬の投与も必要となります。

また、眼球破裂は受傷後に網膜剥離などを引き起こすこともあるため、追加で合併症に対する手術が必要になることも少なくありません。

予防

眼球破裂は突起がある物体が目に強くぶつかることによって引き起こされる外傷です。交通事故や労働時の事故など突発的な事故に関しては完全に予防することは困難ですが、他者とぶつかり合うことが多いコンタクトスポーツをする際は目に相手の肘などが当たらないよう注意しましょう。

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